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きな臭い中国

今、日中関係が悪化して、それが国内問題に跳ね返っている状況です。
ただ、それは、日本側の視点。

目を中国側に向けると、小平以来進めてきた改革開放政策(富と利権)と毛沢東に代表される党による締め付け(文化大革命に代表される、大衆運動と暴力)の相克が、またぞろ、暴力側に傾きつつあるようにも見える。

胡錦涛が進めようとしている政策は、日本を含めた、安定して繁栄した東アジア圏の確立だと思うが、党内基盤の弱さから、どうしても対外的に強硬な対応しか取れない。
一方、江沢民に代表される対日強硬派は、”愛国”というイデオロギーによる権力奪取を企んでいるようにも見える。

そこには、貧富の格差や、屈折した世代間の軋轢、硬直・腐敗した官僚組織、歪んだ中華意識、自信を深める経済力、勢力拡張を狙う軍組織・・・といった、諸々の問題が爆発のためのエネルギーを溜め込んでいる様に伺える。

中国の歴史は、尋常ではない権力闘争の歴史でもある。
時として、破滅を招く手段に、一方が歩み寄る場合もあるところが怖い。
第二の紅衛兵が出てくる可能性も捨てきれない。