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中村俊輔の入団発表に思うこと

中村俊輔の入団発表が大々的に行われた。

出発前に澤登がインタビューをしていた。
結局、日本復帰以外 全く考えていなかったものを、エスパニョールが口説き落として逆転させたということなのだろう。
マリノスの社長の失態がかなり報道されたが、また、それに類したことがあったのだろうと思うが、今回の”失敗”はそういうところではないな。

これをビックプロジェクトの受注競争と考えるとわかりやすい。
現場担当者が長年掛けて、築き上げてきた信頼関係から100%決まりとなっていた案件が、最後の最後に”形式的”な入札で、予想もしなかった外資企業が、キーマンに対するトップアプローチをしかけて逆転受注につなげたという形だ。

結局、好感触に安住して最後の詰めを怠ったことが原因だと思われる。
(これは、開発案件とかではよくある話・・・)
リーダーの危機管理能力の欠如が露呈したのだから、まあ、経営者失格ですな。

優秀な営業やプリセールスのリーダーを見ていると、自他の強みを理解した上で、自分の強いところ、土壌に引きずり込んで、絶対不敗の体制を築いた上で、”駄目”を押す。 自分が弱いときには、一発逆転のチャレンジで幾つも成功を収めている者だからだろうが、勝てるときこそ実に慎重に勝ちに行く。

今回、圧倒的な有利な状況にあったマリノスだが、”エスパニョールに俊輔が断りをいれた”という情報に対して、”これで大丈夫”と安心したのがいけない。

元々、海外進出の夢はスペインでプレーをすることだったと公言していた俊輔が”エスパニョールと接触をした ”というだけで、”危険が危ない”と考えて、次の手を打たなければいけなかったと思う。 囲い込みでも、甘言でも、条件の上乗せでも・・・
焼けぼっくい火がつくという話があるじゃないですか。

交渉の競争相手の本気度も測れていなかったことも敗因。
俊輔がイタリアに移ったときから追いかけていたというではないか。
それが、リップサービスにしても、結局、違約金を支払ってまで、外国人枠をあけて獲得したわけで、そこまで本気であれば、兆候ぐらいはつかめたはずだ。(いつから、マリノスはビッククラブになったのだ・・・)

交渉過程で色々の情報が飛び交って、その内容が色々報道されているが、当然思惑もあり、実際のところは当人達しかわからない。 全ては藪の中だ。
ただ、はっきりしているのは、受注競争にマリノス経営陣が負けたということだ。

”来るのおせーよ”と髭親父 アスカルゴルタの満面の笑顔が目に浮かぶ。