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いやな感じ(新聞の条件反射)

酒井法子が逮捕された事件。

建前から言えば容疑者であるし、このあとどういう形になるか不明ではあるが、新聞では重犯罪人であるということが決定したようだ。
色々と写真があるだろうに、いかにも悪そうな写真をわざわざ選んで使っている。

どうやら、この国には幾つかの取り決めがあって、細かい議論を避けるために自動化されているプロセスがあり、それで回している側面があるようだ。
有名なところでは二人殺せば死刑、1名ならどんなに凶悪でも無期懲役までといった司法の量刑判断基準がある。

今回の場合は、容疑者になった場合には、好印象を与える写真は一切使えず、悪人に見えるイメージをかもし出すことが、暗黙の了解・ルールとしてあるのではと思う。(私が見ているのは、読売新聞です)

この国の新聞には速報性だけがありジャーナリズムが無いというのが、上杉隆さんの主張だが、
今回のやり方は速報性を確保するために決められた便利なルールなのかも知れない。
細かいことを議論し始めたら延々と結論が出ないので、ある時点で決められたローカルルールが
全てに優先するというのが日本社会の基本にあるのかなとも思う。
(システム開発で何が苦労するかといえば、ローカルルールの理解だと聞いたことがある。)

結局、”組織”という匿名性の強い集団の中で活動するために、個性をなくして、最大公約数に落とすことで、結果的に横並び。
そして、違うところで熾烈な競争をするという、不思議なエネルギーの使い方をしていると思う。
(別にニュースが半日早かろうが違い無いと思うが・・・)

いかに早く、間違いを指摘されない形で記事を書くかということが、逮捕状が出たら悪人→悪印象の醸成→(社会的に葬る・・・) という型を作ったか。

本来であれば、この事件の背景や、悲劇性、薬物の恐怖といった色々の要素があり、ギャップを強調するためには一番輝いている時の写真を使うという選択もあるはずだ。 ・・・が、その手法をとるためには、”責任者”と”裏づけ”、”分析”が必要になる。 今の新聞にはそれは望めない。

匿名という無責任体制を取るが故に、社会の公器というフィクションの故に、批判されない安全牌を選び続けて、つまらなくなっているのが今の新聞。
ただ、つまらないだけなら、売れなくなり滅びるだけだが、まだまだ社会に大きな影響力がある。

こういう組織は、暴走したら止められない危険性が常にある。
またそれを日本国民全員が思い出す夏の一日がやってくる。