ホーム » 本について » まあ、そうなんだろうね

過去投稿一覧

ジャンル

まあ、そうなんだろうね

サポティスタはほぼ毎日、開設当時からみている。 その編集人の岡田氏が作った本がこれです。

日本サッカーが世界で勝てない本当の理由 (マイコミ新書)
岡田 康宏
毎日コミュニケーションズ

このアイテムの詳細を見る

面白いですよ。
分析は適切だし、取りあげられているテーマも面白い。
ただ、基本、誰かの引用をまとめて作られているので、読後感がサポティスタとどこが違うの・・だった。

あと、結構アンチ中村俊輔で本田サポートなんだね~

まあ、反岡田監督で一貫していますね。

日本人による日本人のチームの限界→外人監督の待望論→岡田監督の限界論→岡田JAPANの心臓中村俊輔に対するバッシング→新星本田の称賛
という構図なのかな。 編集方針は、本人の意向だったのね。(PV稼ぎの偽りのポジションだと思っていたけれど)

そういった、傾向を折り込んで読めば、とてもよいサッカーの入門書だと思う。
特に、文化としてのサッカー、地方に根付き始めたチームの価値については、読んでいてなるほどと思わせる。

改めて、略歴をみたら、1976年生まれなんですね。
岡田監督に対する評価がどう違うかは、ドーハの悲劇を実体験した世代かどうかが大きいと思うのです。
Jリーグの創世記、BSで日本代表の試合を見始めた頃、岡田監督が解説者のことが多かったです。
そして、ドーハの悲劇の時、解説を忘れて滂沱の涙を流していた岡田さんの姿を私は忘れもしません。
その後のジョホールバルの歓喜や札幌をJ1に押し上げたチームマネージメント力やマリノスで2連覇を達成といった、最高の”多面的”実績を残していた岡田監督に対して、評価が低いなと思う次第です。

オランダの監督が知らなかった? いいじゃない、情報格差を知らない方が負けるわけだから。
前回、1勝1敗1分けという”現実的な”本音の目標を掲げてたたかれて、意固地になって掲げた”4位”という目くらまし目標に、みんな過剰に反応しすぎだね。
(多分、1次リーグを突破して決勝リーグの1回戦を勝ちあがるベスト8が掲げるなら妥当な”困難な”目標でしょうね。)

・・・ と結構関係ない話になっていますが、多角的にサッカーの置かれている状況を知る・考えるには良い本です。しかも新書なので780円(+税)で手にできて、帰りの電車のなかで読み切れる手軽い良い本です。 お勧め。