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サンタクロースはいます ~小さな奇跡の物語~

みなさんは、サンタクロースは居ると思いますか?

毎年、Noradが追跡するような、赤い衣装に白いひげを生やして、トナカイのそりに乗って、煙突から入ってくるようなサンタがいるとは、流石に思えませんよね。
小学校の高学年ぐらいになれば、”おれ しってるよ~、サンタは お父さんなんだ” ”夜中にこっそり、枕元にプレゼントを置いているの見ちゃったんだ~” ”クリスマスが近づくと、何が欲しいかサンタさんに言ってごらんって、リサーチしてるんだよね~、お見通しさ!”
まあ、なけなしの小遣いを削り、忘年会をさぼってまで子供のためにとねん出した資金で購入しているという親の苦労までは、分かっていただけないようで、知らないふりをしてあげるのも親孝行だぜ、といったところでしょうか。

ところが、今年、我が家にはサンタが来たのです。

発端は、うちの息子がケーブルテレビでやっているBEN10のファンになってしまい、変身に使う時計のオムニトリックスが欲しい、という渋いリクエストを出した所から始まります。
12月に入って、そろそろ購入しようかと考えておもちゃ売り場をめぐり、ネットを探しても、見事にありません。 マイナーだけど、意外に人気があるようです。Amazonでは足元を見て1万円の値をつける奴まで出る始末。 さて、困った。

残り2週間を切って、焦る焦る。 これでオムニトリックスが入手できなければ、子供の夢を壊してしまう。(私より奥さんの方が気をもんでいたみたい)

日本はあきらめて、USで販売しているところを探してみると、なかなかこれが”国内限定”だったりして、購入さえできない。
なんとか International対応の店を見つけて発注したのが、12月13日。
2日程度でShipされたけれど、この時期クリスマスシーズンでUSでも配送は遅れ気味、さらに輸出となれば、2~3週間かかるのは当たり前。(本ではなく玩具だし) 年内に届けば恩の字という状態。

いつ届くかあてにならないので、日本国内での調達も考え始めます。
さらに、入手できなかった時の2番手、3番手も検討するという複雑な作戦です。
そんななか、輸入おもちゃの店を恵比寿にみつけて、ここで購入するプランを立てます。

12/22 あと3日。
会社を早く終えて、ダッシュで直行、店を見つけると・・・ 閉まっている。
あれ~、早く締めるのかな・・・趣味の店だから気分で開くのかな~ とその日はすごすごと帰ります。 で、HomePageをみたら、火曜日定休日。 なんと、そういうこと?

次は勝負の12/24 クリスマスイブ。
昼休みの1時間を使って、新宿⇔恵比寿の往復プランを計画、実行します。
歩きながら昼飯を食べるという作戦も使って、なんとか 12:20 にはお店の前に。
あれ、また閉まっている・・・。 潰れたのかな・・・。
ってよく見たら、営業時間が 12:30-20:30 ・・・ あと10分も待たないといけない。 うーん、10分まって開店直後に跳びこんで、初めての店でオムニトリックスをすぐに見つけて購入、とんぼ返りして13:00に新宿のOfficeに戻れるかといえば・・・ Noだ・・・
涙をのんで、撤退。 帰宅時に勝負をかけることにした。
・・・開店後に店に電話をして、販売・在庫の有無を確認して、あれば帰宅途中に立ち寄り購入、NGなら、第2候補のゲームソフトを新宿で購入というプランを立て直してから、携帯を見ると・・・

奥さんから、オムニトリックスが届きましたと、写真付きのメールが届いていました。

無事、25日の朝、家の坊ちゃまは、枕元のオムニトリックスを手にすることができました。US仕様の最新版。すべて英語のパッケージ。 サンタから特別なプレゼント。

分かりました?
ギリギリの日程で注文をさせて、イブの日に届くように調整をして、馬鹿な父親には、東奔西走させながら、うまくギリギリで”買わせない”という高等作戦。
すべての偶然を積み上げて、素晴らしい結末を用意してくれました。

だから、子供が大きくなって、サンタなんていないや、あれは親父だろって、生意気なことを言うようになったら、”本当のサンタさんは、目に見えないし、沢山の偶然を組み合わせて、あなたの一番喜ぶように、両親が喜ぶように、演出をしてくれたのですよ。” と、教えてあげたいと思います。

少し遅いけれど、メリークリスマス!