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普天間は結局国内政治

菅直人が首相になった。

鳩山さんが5月末で解決するといっていた”最低でも県外”という公約を守れずに、支持率を下げて退陣となってしまった。

何故、5月だったのかといえば、社民党との連立の条件だったからということと、参院選にまにあうギリギリの期限だったからということだろう。
鳩山さんはなんと正直で愚かな政治家だったのだろうか。 宗教家でもこれほど純粋な人は少ないと思う。(宗教家云々は置いといて・・・)
良い人なので、色々と付け込まれて、結果的に言葉が軽くなり、約束を守れない人になってしまった。

元々、沖縄の海兵隊の抑止力だとか、普天間以外への移設といったことはそれほど大きな問題ではなかったのではないか。(沖縄米軍が居なくなるということと、海兵隊とは軍事的インパクトは大きく違う)→ しばらくすると、誰も取り上げなくなるに違いない。
腹案はどうやら、徳之島移転案だったようだ。 地元でも多数は実際には賛成だった(実は今でも?)らしい。すくなくとも、そういう報告があがって、それを”素直に”信じて進めたというのがことの成り行きらしい。 これは、前原が代表の時のメール事件と同じ構造で、民主党の体質というか、なんというか・・・。

元々、参議院対策で始めた3党連立だが、社民党は元々”理念”で硬直化している政党だから、連立を続けるのは無理があった。 その一方で、自民党と別れたい公明党が虎視眈々と政権復帰を狙っている。
少数政党の持っている参議院の4-5議席に振り回されている状況は異常だ。政治主導を掲げている以上、強固な政権基盤が必要というのは論をまたない。
民主と公明が手を握れば、本当の連立政権になる。情勢によって大勝できれば民主単独もできるが、すくなくとも、どこかで社民党とは手切れが必要で、そのための儀式が普天間だったのかなと思う。
また。流石に選挙を超えないと公明党は大ぴらに与党には返り咲けないだろう。
そのためのほとぼりさましが5月の解決という期限だったのではと思う。

ただ、役者は迫真の演技が必要で、その意味では鳩山さんは完ぺきな縁者だったといえる。
なにしろ、5月末まで連立を維持して、誠心誠意沖縄の問題に取り組んでいるように見せ続けることができたわけだから。

その一方で、連立解消に向けて、党内の左派、日教組支援部隊の排除を進めて、社民党の心を連立から巧妙に離れるようにしている。鳩山さんが最後に小林議員に辞職勧告を突き付けたのも、総仕上げに見える。
(そして、今度の参議院選挙はやや負けを食らって、輿石も退陣に追い込める。 → そして、公明党と手を結べば国会運営は楽になる。)

まあ、うがちすぎだと思うが、良くできたシナリオだ。
そして、一番重要なことは、なんだかんだいって民主中心の政権が続いて、”自民党”の政権担当能力の息の根を止めることができることが大きい。 (既に、有力者は逃げ出している。← 政党自体が借金まみれらしい)

本丸は官僚政治の破壊だろうが、まだまだ元気で強固なので、政官財の政治・自民党を壊滅させるのが早いということなのだろう。

既に、昔から官僚がつかってきた情報操作や強引な捜査などの行政手法にも綻びがでてきている。
どう考えても、今の膨大な借金の責任は自民党が1番、官僚が2番だから、いずれ責任を取らされることになると思う。既に、組織自体が歪んでいて、その重みで”モラルから”自壊を始めているように見える。
今、官僚・公務員が一番人気なので、就職の鉄則で当時一番人気がある業種は没落するというのがあるが、公務員もそれに当てはまるように思われる。

そうやって考えると、特別な時代を生きているのだなと思う。
ただ、自民党と非自民で人気投票をしていた昭和の時代に比べると、何が起こるか分かりにくい、ダイナミックで不安定な時代だなと改めて思う。