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世界大戦について

第1次世界大戦から100年。

第2次世界大戦は第1次の歪みから発生した面があるので、特にヨーロッパにとっては世界大戦といえば第1次の方。
それまで、帝国主義全盛で世界を支配していた列強、各帝国が、疲弊し転落する要因になった戦争だが、なぜこんな大戦争になってしまったのかという疑問がずーっとある。

自分なりに整理すれば、偶然、勢力が均衡してしまったから というのが答えだと思う。

経済においては自分の金を掛ける株式など市場の分析が一番正確だと言われる様に、自分の命をかけている軍隊が一番戦力について正確な分析をしていると思う。
そのため、大概は戦う前に勝負がつき、外交的な取引が成立する。
また、実際に戦争が始まっても、短期間で勝敗が決して、外交の手段としての戦争というクラウゼビッツ流の戦争観が支配する世界だった。

ところが、第1次世界大戦は、セルビア < オーストリア < ロシア < ドイツ という軍事力の優劣順位に対して、英仏が加わってもドイツを簡単に凌駕できず、戦力が均衡して膠着してしまい、勝てないかわりに、負けることもできないという悲劇的状況に陥った。

特に、戦力均衡という意味では、英国の参戦が大きかったと思う。
それにより、西部戦線でのドイツの勝利が難しいものとなった。
また、ドイツの軍事と外交のバランスが崩れていたことも大きい。 つまり、全ヨーロッパを敵に回すという外交的敗北と結局自国領土には敵国を入れなかった軍事力の優秀性というアンバランス。
現在の歴史観ではアホ皇帝ウィルヘルム2世となっているが、まあそうだろう。

さて、現在に視点を移すと、色々な勢力がうごめいて非常に危険ではある。
しかし、例えば中国とアメリカとか、ロシアとアメリカといった形での大戦にはなりにくいと思われる。 仮に中国がアメリカと事を構えようとしたときには、確実に中国内でのクーデターや内乱が発生する。どんなにボロボロでも勝てると思わなければ戦端は開かない。(某K国はわからんが)

あり得る形は、グローバル主義の米中と伝統回帰のロシア、英仏に 日本が加わった時。
20世紀は目に見えぬ米英戦争の時代だったと思う。(そしてあほなチャーチル、大英帝国没落の責任者、ひょっとするとアメリカのエージェント?)。
しかし、大英帝国の復活と東ローマ帝国の復活(ロシア)が手を結んでもアメリカの現世界秩序にはかなわないが、そこに日本が絡むと色々と均衡が生じ大戦の火ぶたが切られるかもしれない。
その意味でこの秋のプーチン訪日は世界史の転換点(発火点?)になるかもしれない。
そして、ドイツが(韓国が)付いた方が負ける・・・。
まあ、本当に負けるのは人類になりそうだが。

そういえば、保元の乱や応仁の乱も似たような形だった。
全ての対立がピークを迎えて双方の勢力が均衡した(と思われた)時に戦端が開かれている。
一つの体制が行き詰って最後には同じ形で壊れていくというのが人の世の習いということか。