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全体と部分

最近関心があるのは、統計学です。

学生の頃、少し齧ったのですが、あの時は測度論の一部に還元できて、マルコフ連鎖などがちょっと違うかな、ぐらいの理解でした。

ところが、最近、本質を改めて考え始めたら、よくわからなくなってしまいました。
簡単な話で、理論的に予測したものと、現実が一致するのは何故かということです。

 さいころを100回振ると、17回前後 1が出ます。
可能性を洗い出して、期待値が1/6であれば大体それに近い結果が出る、サンプル数が多ければその誤差も小さくなる、という大数の法則がありますが、でも、次に何が出るかは振ってみなければ判らない。(のでギャンブルが成立)
 つまり、不確かってどういうこと、という話です。
(乱数で、同じ数字が何回続くからおかしいとか、逆に続かないからおかしいとか・・・)

で、最近わかってきたのは、この世の中は、個々の要素を問題にしている場合と、それが大量に集まってきた場合では、考える世界が変わるように出来ているのでは、ということです。(アダム・スミスの見えざる手もそうですね)

一人一人の兵隊については、家族があり、死ぬと誰が悲しみ・・・といった物語が沢山あるのですが、それが全体となると、何とか方面制圧、戦死者何名・・・という形に丸められるし、作戦も損害を最小に、目的の達成度を最大にしようとします。

離散密度と連続密度もそうですが、どこかで相の転移が起きるのではということです。 物理の世界でも、微細の世界にどんどん入っていくと、プランク定数より先はべたっとした世界に移ってしまう感じですね。 そこでは、統計学の世界になります。

ある程度数が集まってくると、情報が単純化されて、振る舞いや視点が変わって、世界(パラダイム)が変更する、という風に、この世界ができていて、それを解く秘密の鍵が、統計学のようにも感じています。