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成果主義と人本主義について

本屋で見ると即購入してしまう著者の一人が日下公人さんです。
最近読んだ本で(「質の経済」が始まった)、また鋭い視点が開示されています。

成果主義や株主代表訴訟に代表される、アメリカ的資本主義は、あまり良いものではなく、これからは、昔から日本が培ってきた人本主義が、より高い質の製品を生み出すことになり、日本の未来は明るい、という主張です。

 成果主義というと、富士通の失敗が連想されますが、あれは成果主義の適用を間違えた結果で、(志が低いことが最大の問題点ですが)、評価システムやあるべき社員像を明確にすることで、一定の効果が出るというのが、うちのコンサルの基本的なスタンスです。

 ところが、成果主義が機能しても、PRや評価に神経と労力を取られてしまい、本来チャレンジすべき仕事、難題に挑む力がそがれてしまう。
 それよりも、お互いがお互いを良く理解して、評価を暗黙のうちに行い、長い年月を経て序列も定まる、日本の企業風土の方が、より高いレベルの製品を供給できるというのが本の主張です。(その結果、年功序列、終身雇用になる。原因ではない)

 確かに、周りの評価ばっかり気にしているようでは、立派な仕事は出来ません。
 その道の専門家、匠として尊敬される現場の神様が沢山居て、経験と社内だけに通用するスキル(誰がどんな情報を持っているとか、この件は誰に頼むとスムーズに進むとか・・・)を存分に発揮している、というのが今までの日本企業の姿でした。
 どこでも通用する能力(スキル)は、代替が利くもので、そんなものでは、本当の高品質のものは作れない。魂を込めて、良いものを作るのは、高い技術に裏打ちされて長年かけて構築されたチームワークが必要です。(それを人本主義と日下さんは命名しているようです)

 それに、若いCEOが先頭に立って活躍するよりも、同年齢(40代)の部長たちが権限を持って、邁進する方が、企業としては効率が良いのも確かです。そうすれば、社長は単なるお飾りで十分。一番の違いは、日本の企業の方が、多くの人が幸せになる、という点です。

 明るく良好な人間関係に恵まれ、そこそこの稼ぎもあって、将来への不安も少なく、ちょっとのステータスもあって、仕事にやりがいもある職場で働ければ、とても幸せではないでしょうか?

「当たり前の幸せ」 私の好きな言葉です。


1件のコメント

  1. 未来

    未来未来(みらい)現在のあとに来る時。これから来る時。未来(みらい、みき、みく)日本人女性の名前。*未来-MIKU-(みく)日本の女性歌手|アーティスト。未来(みらい)仏教用語で三世のひとつ。来世。未来株式会社(みらいかぶしきがいしゃ)は、配線・配管等を取り

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