アメリカが相当にやばい

貧富の格差が拡大する一方、生産力が低下。GMの破産がささやかれる状況だ。
経済力の不足を、金融と政治・軍事でカバーしている状況が続いているが、それも限界が近づいている。（グリーンスパンも逃げた）
言うて見れば、アメリカのライブドア化が進んでいるということだ。

政治・軍事力を背景に、築き上げた信用力で資金をかき集めて、世界中の商品を買う。その結果世界の景気は良くなり、経済の拡大によって金持ちには恩恵がある。
株価のマジックで得た資金で急激な拡大を続けたライブドアと構造は似ている。
しかし、虚業は虚業。信用が崩壊したら、一気に1/7に収縮してしまったライブドアのように、破綻は急激にやってくる。

もう一つの懸念は、拡大する経済に地球が資源・環境的に悲鳴を上げ始めているということ。
環境の悲鳴は、不安定な気候状況から災害が続発している。長期的には人類の存続に影響がある。
しかし、資源の逼迫については、直ぐにでも問題を起こす可能性が高い。
既に石油は高騰しているし、大豆を始めとする食料品の高騰もささやかれている。

資源の逼迫が起きると、人は武力に訴えて来た。第2次世界大戦の引き金はウォール街の暴落に端を発する大不況と言われるが、日本の場合、直接には石油が手に入らなくなるからだったというのはよく知られていることだ。

すべてを食い尽くして、限られた勝者のみが残るアメリカ的資本主義（無限成長の図式）は、滅ぶ時を迎えつつあると思う。

日本は、アメリカ文明崩壊の嵐に巻き込まれないようにする知恵が必要だ。