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Amazonの挑む宗教戦争?

Amazonが大手出版社との戦いで譲歩したらしいです。

Amazon、MacmillanのKindleでの値上げ要求に降伏―消費者の判断は?

これは、電子書籍という流通過程を省略・破壊することで価格破壊を実現しようとしている十字軍 Amazonと、旧来の商流と価格を維持したい既存体制との戦いですね。
少しだけKindleで購入する本が安いだけでは、やはり紙媒体の方がまだよいと思う人も多いでしょう。同じ価格でも携帯性、設置スペースなどを考えてKindle版を選ぶ人も多いと思うけれど、多くの人は悩むもしくは紙を選びますよ。 それだけ、紙媒体というのは優れているわけです。

それをKindleで塗り替えようという革命を遂行中のAmazonにとって、自分の利益を守り、紙媒体の売上(つまりAmazonの息のかかっていない売上)をキープしたい大手出版社とが正面衝突したということですな。
背景には、革命が一定の成功を達成したということがありますね。
それまでは、次世代の実験に無条件で参加して応援していたわけど、昨年のクリスマスシーズンで、Kindleと従来の売上逆転という形で急速に事態が動いてしまい、慌てているというのが出版社側の状況ではないでしょうか。
そこにiPadが出てきて、Kindleの独占が崩れた瞬間をねらって仕掛けたわけですな。

Amazonの採った方策は結果的には正しいと思います。 最終判断を顧客にゆだねるというのは、商売の王道です。 自分の方針に従わなければ売ってやらないという、最初の対応は、衣の下の鎧・独占体質を明らかにした形で、まずかったと思いますよ。

多分、従来通りの価格を設定した本は売れ行きが悪くなって、結局安くても沢山売って流通経費をかけない分利益が出る、安値設定側の勝ちになると思います。
もちろん、消費者の出費が減った分、どこかで収益が悪化する部分が出るはずです。(画期的に利用者が増えてパイが大きくならない限りですが)
それは、流通部分ですね。従来型の書店とかも厳しいですね。(東販とかも真っ青かもね)

でも、生産者と消費者の双方に利益があって、流通を担うAmazonにもメリットがある仕組みが勝者になると思いますよ。

そういえば、日本ではどうして、DVDやCDの価格が落ちないのでしょうかね。
大きなスクリーンで見る特別な体験の映画を3回見れる価格でDVDが売られているのを見ると、売りたくないのだなと思ってしまいます。
洋画のように、ワンコインまで安くなると流石に安すぎる気もしますが・・・

[ なんとなくですが、1エンターテーメント 1500円説というのはどうでしょうか?
(1800円かな?) 本1冊、映画1回、遊園地の入場料・・・ そこらへんに集約しそうです。飲み会も下限はそのあたりかな。 ]

色々なしがらみに縛られて価格を下げても儲かる仕組みを構築できないと日本の文化の将来が不安になってしまいます・・・

と言っているそばからですが、結構、Blogなどに中心がシフトしているみたいだから文化大国日本は心配ないようですね。
心配なのは、マスコミを含めた既存メディア産業ですかね。