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月別アーカイブ: 6月 2010

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ブルーレボリューション 青の衝撃(日本代表のベスト16に寄せて)

ワールドカップはベスト16が出そろった。(先ほど韓国が脱落して15になっているが・・・)

ざっと16カ国を見てみると、南米勢が全部生き残ったということがサプライズではあるが、なかなかすごい国が残っている。ヨーロッパは優勝候補に挙げられていたスペイン、オランダ、イングランド、ドイツ、ポルトガルにまさかのスロバキア。 北欧勢は全滅、東欧勢もスロバキアだけという結果に終わった。
あとは、アメリカ、メキシコにアフリカからガーナだけ、それに日韓という状況。
昔はボラ・ミルティノビッチの魔法ではないが、びっくりするような弱小国がベスト16に進んだものだが、今回は結果的に弱い国は無い。(フランスとイタリアが脱落したというのに・・・)

全体をみても、レベル以下だったのは北朝鮮だけで、あとは、簡単に勝てる相手は居なかった(フランス?)と言える。ほとんどの組が最終戦まで持ちこされて、どの試合も緊迫した良い試合が続いている。かつてのように、GLで調整してトーナメントから本番といった余裕のサッカー大国は無くなった。
確かに、ボールと高地と荒れたピッチでだらだら蹴り合いばかりの凡戦も多いけれど、それも含めて勝負としてはギリギリの戦いが連日繰り広げられている。

そんななか、日本戦を見慣れた目で、他の国の戦いを見たときに、軽い違和感を感じるようになった。
どの国も守備が甘いのだ。
ボールをもった相手にプレッシャーがかからず、止めるにはプロレスまがいのタックルを見舞ってファールで潰す。 (その結果、与えたフリーキックはホームラン。)

ところが、日本の場合はチャレンジをしないで2枚で挟み込んでパスコースを消してしまう。
基本がDelayだから、接触プレーも少ない。危険なエリアでシュートを打たれなければOKという守備。
苦し紛れのセンタリングはCB二人が前で競り勝ちこぼれ球をバランスされたMFが拾ってパスをつないでの速攻に切り替えて、厚みのある攻撃を実現している。
どちらかというと、相手にボールを持たせて、守備主導でコントロールをする逆ポゼッション重視の戦略に見える。
(かつて日本がアジアで対戦相手に採られた、専守防衛の固さを知っているので、相手を横パスばかりの中村俊輔に追い込む作戦といれば冗談が過ぎるか・・・)

その結果、日本は極めてファールの少ない”イエローカードで出場停止”のリスクも低い国になっている。

オランダが1974年にトータルフットボールで登場した時に、世界が驚いたのは流れるようなポジションチェンジによる攻撃の革命だったが、今回の日本は次から次から高い運動量で選手がわいてくるディフェンスで革命を起こそうとしているかも知れない。(目立たないけれど、実は・・・)

先ほど見たウルグアイの試合でも、1点で逃げ切りを図ろうとしてずるずる後退するばかりのディフェンスを採用、たまらずパワープレーで作られた隙を韓国に決められた。(そのあと、コーナーからギリギリのスーパーシュートが決まって勝ったのは流石だが・・・)

さすがにスタメンを変えないで第3戦を迎えたとき、だめだと思ったが、憲剛システムにへんこうすることなく、勝ち切ってしまった。先発固定でいけるとこまで行く作戦か?
新たに人を投入するのが間に合わないので目標をベスト4にしているとしたら、相当な策士だ。

先ほど韓国が雨の終焉(2002年の宮城の裏返し?)を迎え、オーストラリアが初戦の大コケで敗退と、日本が歩んできた道を続けているように見える。
そうやって長い期間でならせば、機会も平等ということだろうか。
この後、チョン・モンジュンが日本を勝たせないための審判買収をしないか心配ではあるが、あと少しの大会を楽しみたいと思う。

普天間は結局国内政治

菅直人が首相になった。

鳩山さんが5月末で解決するといっていた”最低でも県外”という公約を守れずに、支持率を下げて退陣となってしまった。

何故、5月だったのかといえば、社民党との連立の条件だったからということと、参院選にまにあうギリギリの期限だったからということだろう。
鳩山さんはなんと正直で愚かな政治家だったのだろうか。 宗教家でもこれほど純粋な人は少ないと思う。(宗教家云々は置いといて・・・)
良い人なので、色々と付け込まれて、結果的に言葉が軽くなり、約束を守れない人になってしまった。

元々、沖縄の海兵隊の抑止力だとか、普天間以外への移設といったことはそれほど大きな問題ではなかったのではないか。(沖縄米軍が居なくなるということと、海兵隊とは軍事的インパクトは大きく違う)→ しばらくすると、誰も取り上げなくなるに違いない。
腹案はどうやら、徳之島移転案だったようだ。 地元でも多数は実際には賛成だった(実は今でも?)らしい。すくなくとも、そういう報告があがって、それを”素直に”信じて進めたというのがことの成り行きらしい。 これは、前原が代表の時のメール事件と同じ構造で、民主党の体質というか、なんというか・・・。

元々、参議院対策で始めた3党連立だが、社民党は元々”理念”で硬直化している政党だから、連立を続けるのは無理があった。 その一方で、自民党と別れたい公明党が虎視眈々と政権復帰を狙っている。
少数政党の持っている参議院の4-5議席に振り回されている状況は異常だ。政治主導を掲げている以上、強固な政権基盤が必要というのは論をまたない。
民主と公明が手を握れば、本当の連立政権になる。情勢によって大勝できれば民主単独もできるが、すくなくとも、どこかで社民党とは手切れが必要で、そのための儀式が普天間だったのかなと思う。
また。流石に選挙を超えないと公明党は大ぴらに与党には返り咲けないだろう。
そのためのほとぼりさましが5月の解決という期限だったのではと思う。

ただ、役者は迫真の演技が必要で、その意味では鳩山さんは完ぺきな縁者だったといえる。
なにしろ、5月末まで連立を維持して、誠心誠意沖縄の問題に取り組んでいるように見せ続けることができたわけだから。

その一方で、連立解消に向けて、党内の左派、日教組支援部隊の排除を進めて、社民党の心を連立から巧妙に離れるようにしている。鳩山さんが最後に小林議員に辞職勧告を突き付けたのも、総仕上げに見える。
(そして、今度の参議院選挙はやや負けを食らって、輿石も退陣に追い込める。 → そして、公明党と手を結べば国会運営は楽になる。)

まあ、うがちすぎだと思うが、良くできたシナリオだ。
そして、一番重要なことは、なんだかんだいって民主中心の政権が続いて、”自民党”の政権担当能力の息の根を止めることができることが大きい。 (既に、有力者は逃げ出している。← 政党自体が借金まみれらしい)

本丸は官僚政治の破壊だろうが、まだまだ元気で強固なので、政官財の政治・自民党を壊滅させるのが早いということなのだろう。

既に、昔から官僚がつかってきた情報操作や強引な捜査などの行政手法にも綻びがでてきている。
どう考えても、今の膨大な借金の責任は自民党が1番、官僚が2番だから、いずれ責任を取らされることになると思う。既に、組織自体が歪んでいて、その重みで”モラルから”自壊を始めているように見える。
今、官僚・公務員が一番人気なので、就職の鉄則で当時一番人気がある業種は没落するというのがあるが、公務員もそれに当てはまるように思われる。

そうやって考えると、特別な時代を生きているのだなと思う。
ただ、自民党と非自民で人気投票をしていた昭和の時代に比べると、何が起こるか分かりにくい、ダイナミックで不安定な時代だなと改めて思う。

ただ23人のために ~岡田監督の戦い~

ドログバを壊してしまったのはとても恥ずかしいことだが、日本代表は順調にワールドカップの準備を進めているようだ。
報道もひどいし、洗脳されている輩が巷には沢山なので、ムードは史上最低の代表といった趣きだ。
ただ、そこまで弱いか?と思う。

岡田監督は、対戦相手と戦うまえに、日本協会と闘っているように見える。
・ベスト4を目標にするのは、少し達成が難しい目標を掲げるという意味で至極まともな目標設定だと思うが、それに対して4位で獲得する賞金を予算化するというのは”考えられない暴挙”である。
支援ではなく足を引っ張っている以外のなにものでもない。
・このチームの心臓は遠藤だが、全然ペースが上がってこない。どう考えても悲惨な日程の犠牲者だと思うが、その調整を協会がおこなっていたとは思えない。(むしろ、休ませない方向でノルマを課していないか疑う)
・岡田監督とTBSとの関係がこじれている。そもそも、TBSはサッカー関係の番組を滅茶苦茶にしたり、取り上げるときも意図的に悪い場面を選ぶなど、”野球脳”と揶揄されるほど、会社をあげてサッカーを潰そうとしている放送局である。その延長上に無礼なインタビューがあって、取材拒否があるのだから、協会は本来全面的に代表と代表監督を守るメディア対策が必要だが、それに取り組んでいるようには見えない。どちらかというと、契約を盾にとって、岡田監督を責める側にまわっている。
・オシムの継承を強いたこと。 監督招聘の時点でこれほど無礼なこともない。 一方では緊急事態だから、頼れるのはお前しかいない、と加茂の時と同じ方法をとって(あの時も、川渕だったらしいな~)、口説き落とし、その一方でオシムの継承、つまり規定路線を守らせて、ジーコ以来の代表監督選定の分析を許さず、情報操作の一環として代表監督の手足を縛る方策をとっている。 → オシムも結局、守られていたとはいえないが、なんとなくあの時の人選は正しかったというムードに持って行っている。

その延長線上に、韓国戦の連敗後の進退伺いがあると思う。 この時点で監督を更迭する度胸が無いことを見越して、”あなたも色々と言われますよ”と最大限の嫌味ですね。

もう、この時点になれば、どういうフォーメーションで来るのか、誰が先発するのか、どんな戦術で来るのか日本は全くわからない状況になっている。それこそが、”スカウティング”がしにくいとても良い状態にあると思うのは私だけだろうか。
(俊輔も本田も先発しない憲剛システムで来ると私はひそかに思っているが)

岡田さんは本気でベスト4を目指していると思うのですよ。 昔と違って、日本も代表をまとめてトレーニングする時間が限られるというジレンマに悩まされる、普通の国になったのだなと思う。
その中で、代表レベルでの共通理解の無い・弱いチームを率いて戦うのだから、育成やセレクションをする余裕はない。(元々2年しか時間がない)
層が薄いのだから、中澤が衰えてしまうことも、トゥーリオがディフェンスを覚えることが無いことも、二人がどちらかけがで使えなくなることも、総てリスクと捉えて、その賭けに打って出て、トゥーリオ以外は賭けに勝って本番を迎えることができそうだ。(その意味でも強運の持ち主)

また、このチームは実は得点が採れる攻撃的なチームに仕上がっている。
しかし、残念ながら、守備力は整備できなかった。 0-1で負けることより、 3-2で勝てる可能性にかけたチームと言える。
ただ、得点は偶然の要素が高い。完全に崩したシュートもポストを叩いてしまえば0点。つまり、このチームは幸運が普通以上に必要なのだ。
弱いチームが乱打戦・混戦に持ち込んで、終わってみればちょっとの幸福分だけ1点勝っているという弱者の戦略をとっていると思う。
ただ、玉砕覚悟で全力を出しつくすというのは、日本人らしい(かつての?)と思うし、見る側からはきっと、面白い(たとえ負けても)試合の連続になると思う。

そして、岡田監督は、帯同している23名の日本代表だけに目を向けた戦いを今続けている。