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手持ちの数学書について:解析整数論・超越数(2)

数学を志すと専門書は岩波か共立だった時代の話
その中でも共立の専門書は超難解な本がそろっていて、まともに読めた記憶がない
そんな中の一冊

*解析数論:三井孝美:共立出版:ISBN 9784320011298: 1977 初版1刷
共立講座 現代の数学 12 で 副題に 超越数論とディオファンタス近似論 です。

  1. 超越数
  2. E関数
  3. Roth-Schmidtの近似定理
  4. 指数関数と代数的独立
  5. Bakerの理論
  6. 虚2次体の類数問題

学部の頃に”ほとんど、どこを見てもわからない”ことが嬉しくて入手した本だったかも知れない
今見返してみてもハードルは高い。Alan Bakerの原書を読みこなせた者だけがアプローチできる”聖典”のような気もする。 こんな専門書が普通に入手できた80年代というのは素晴らしい時代だったのだなと思う。

*解析的整数論:三井孝美:岩波書店 : ISBN 9784000051774 : 1989
副題が 加法的理論

小さい頃は岩波文庫の☆の数が勲章のようなもので、すべての教養は岩波からという時代に育った。
数学についても数学セミナー(日本評論社)関連の柔らかめの読み物とハードな岩波の専門書を追いかけていた。そんな1冊。 定価4800円ですでに修士を卒業していたはずなので完全に趣味・コレクションの一部として買ったのかなと思う。

  1. イデアル上の関数
  2. 量指標を持つζ函数
  3. 代数体の素数定理
  4. 三角和と平均値定理
  5. Waringの問題
  6. Goldbachの問題
  7. 分割問題

Goldbachの問題は Fermatの大定理同様、簡単に記述できるけど”超絶”難しい問題として有名。
その分野を整理して1つの本にしようというのだから実は大胆で類書がない(かつムズイ)本。
Ramanujanが貢献した分野というのだから、推して知るべし。代数体の素数定理ぐらいまで読めればいいかな 死ぬまでに。