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月別アーカイブ: 11月 2004

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「クビ!論」。 について

先日”「クビ!」論。”を書店で探したが見つからなくて、改めてAmazonで探したら、文庫本になっていたので、早速購入して読みました。

昨年、自分を含めて会社がなくなるのではという不安定な時期に、荻窪の本屋に山積みされていたのを思い出します。そのときは、あまりにJustFitな内容だったので、パラパラ見ただけで、購入することはできませんでした。

改めて読んでみると、プロとは何か、自分の”市場価値”とは・・・と身につまされる内容に満ちていてとても面白かったです。

自分に置き換えてみると

私も外資系とはいってもHPという極めて日本的な会社で14年ぐらい生きてきましたので、この本に書かれている外資系と日本の企業の両方の事情がよく分かります。
組織への依存心や忠誠心といったものより、自分の技術力といった、どこに行っても使える実力を蓄えることが大切だと思っていました。(よく、つぶしの利く実力を付けるとか言ってたし、現場から離れることには抵抗がありましたね。)
ただ、では、市場価値をベースに自分のキャリアパスを設計していたかというと、そうでもなかったと思います。社内の評判が一番で、一番恐ろしいのは声がかからなくなって仕事がなくなること、と思っていましたから。そうなると、結局、何々のスペシャリストというよりは、ある程度なんでも対応いたしますというゼネラリスト志向だったのかも知れません。
転職に向けて職務経歴書を書こうとして、はたと、”私は何が売りだろうか?”悩んでしまいました。(売りがないというより、目玉商品がないといった方が良いです。)
そういった、中途半端な状況が、”なんでもできます”はなにもできないと同じ(換えは幾らでもいる)、むしろ、適当に技術力があるから、放り出しても生きていけるだろうと切り易い状況を作っていたのかも知れません。

今、IT組織における人材育成コンサルティング(まあ、実際にはスキル診断+αですが)を行っています。そのため、この”「クビ!」論。”(以下クビ)と同じ視点で客観的に組織やそこでのスキルとキャリアパスについて見れるようになりました。

面白いもので、自分が順風満帆なキャリアを形成していたら、この本の内容も理解できないし、現在の仕事にも実感が伴った+αが出せるか疑問です。人生に無駄なことは何もないと改めて思います。

世代について

”クビ”で団塊の世代をかなり痛切に非難していました。富士通の成果主義本でもそうでしたが、結局マネージャ層が自己中で駄目だということですよね。大正世代、昭和一桁世代が敗戦を体験して、猛烈に働いて築き上げた成長の上にのって、単に競争(足の引っ張り合い)だけで、のほほんと生きてきた団塊の世代が社会の病巣になっているというのは、確かにと思います。まあ、この梅森さんが付き合ってきたマネージャが団塊の世代が多かったからということかもしれませんが。
 私が懸念しているのは、駄目な30代です。バブル真っ盛りの時に入社した世代です。
多くの企業で、30代が能力が伸びないという問題を抱えています。
そろそろ管理職が見えてきて、会社の主力になるべき世代が、いつまでたっても伸びてこないという問題です。ひどいところでは、もう30代はあきらめて、20代向けに教育をするかといった話まで出ていました。
 社会人としての行動規範が形成される入社2-3年のときに、何もしないで結果が出て、贅沢もし放題、遊ぶことを覚えてしまった世代ではと思います。(あくまで一般論)
 可哀想に努力する方法、真面目に仕事に取り組むすべを学べなかったので、実力を求められる時期が来ても、どうしょうもないんですね、きっと。
若いときの苦労は買ってでもしろという意味が良く分かります。

島田紳助について

島田紳助が暴力をふるって、無期限の謹慎に入った。
レギュラーを多数抱える売れっ子なので、代役を立てたり、色々大騒ぎになっている。
また、相手の頑な態度や帰国子女であるとか、横山ノック事件で活躍の辣腕弁護士が弁護に立つなど話題に事欠かない。

何が原因か

ただ、何故彼が切れてしまったのかという点について、あまり触れている人は少ない。
元ヤンキーだったからといった性格を理由にするもの、吉本の厳しい上下関係と合理的なマネージャ女史の考え方の違いといった、色々の原因を推測している。
ただ、それらの分析は、島田紳助という多彩なキャラクタを持つ成功者が破滅への衝動的行動をとらせる理由には弱いのではと思う。

私も島田紳助の番組を良く見ているが、ふと気付いた点として、最近の彼には危うい笑いが増えている様に感じる。 余裕の無い笑い。 元々、少し引いて、当意即妙な受け答えで、全体の気持ちを掴んでしまう、天才的司会者であると思う。 それが、ここ数ヶ月、ゲストや自分自身のいじり方に余裕がなかった様に感じるのだ。
特にバリバリバリューでの、京都市長への物言いなど、市長立候補宣言がマジではないかと、引いてしまった。(島崎和歌子のいじり方なども少し異常・・・色々な過去があるんでしょうが)

金属疲労?

それを考えると、人間として、とても疲れているんだろうなと思った。
毎回・毎回・水準以上の成果を求められて、常に勝ち続けて着た売れっ子コンサルタントが燃え尽きるのと少し似ているかなと思う。(少しITが入った
久米宏が、ニースステーションを辞めて、何もしないで、旅行だけしていて、生きていてよかったと心底思ったという話を思い出した。 毎度・限界に挑戦して闘う日々は相当厳しいのだなと思う。

島田紳助は、40代後半だったと思う。まだまだ無理が利くだけに、肉体的・精神的にきつくなってくる時期だ。
売れっ子の彼には、仕事を減らすという選択肢はなく、ギリギリに張り詰めた状態であったため、ちょっとしたことで切れてしまったのではと思う。
無期限の謹慎に入ったという事を聞いて、最初はすごく落ち込んでいたのかなと思ったが、これをきっかけに自らオーバーホールに入ったのかなとも思う。そういうしたたかさがある御仁だと思うし、また、そうあってほしい。
そういえば、師匠に上岡竜太郎という良いモデルが居たっけ。

ビートたけしも、Friday襲撃事件があり、バイク事故で生死の境をさまよって、映画監督として復活した。紳助も、政治なんかに色気を出さず、また別の新しい側面を見せて活躍して欲しいと思うし、そのための充電期間になればと思う。

それにしても

ハチャメチャな私生活を売り物にしていた昔の芸人の時代に比べると、なんと難しい時代になったことかと思う。
タレントを守るのが仕事のマネージャが看板タレントを刑事告訴するという事態に、吉本の経営陣も目を白黒させているに違いない。